先日ソプラノリサイタルで伴奏させて頂いた時に、心に染み入る曲があったのでご紹介します。
金子みすゞさんの詩「星とたんぽぽ」に中田喜直さんが作曲された曲です。
金子みすゞさんといえば、「みんなちがってみんないい」が有名かな。
コマーシャル等でも流れていますね。
優しくて、それでいてどこかさみしくて…深~く心に染み入る詩が沢山。
「こころ」、「つもった雪」、「おさかな」、「みんなをすきに」…
それらが中田喜直さんの曲にのって、みんなの心に響いていく。
とても素敵な経験でした。
私もそれ以来詩集を買って娘と読んでいます。
「星とたんぽぽ」
青いお空の底ふかく、
海の小石のそのように、
夜が来るまで沈んでる、
昼のお星は眼に見えぬ。
見えぬけれどもあるんだよ
見えぬけれどもあるんだよ。
散ってすがれたたんぽぽの、
瓦のすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根は眼に見えぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
「見えぬけれどもある…」といえば!音楽もそうかもしれないですね。
眼には見えないけれど、その空間に響きとして確かに実在する。
楽譜としては眼に見えるかもしれないけど、実際に音として空間に響き、
人々の身体に、心に伝わるものですよね。
眼には見えない物は他にも沢山ありそうです。
それらを感じる感性大切にしていきたいな、と思います。