真夏になると、「聴きたくなる音楽」と「聴きたくない音楽」に二分される。
まず「(出来れば)聴きたくない音楽」(あくまで主観、趣味の問題です)。
電子音全開の音楽。特にジャカジャカ系。
PA使用の音楽を聴くと、電子機器から放たれる熱を想像してしまう。。
だから暑い!今年の関西では暑いー。
私の愛する米倉利紀の音楽だって、夏には頻繁に聴かない。
では「聴きたい音楽」は?
18世紀ドイツ生まれの作曲家、J.S.バッハ(ヨハン・セバスチャン・バッハ)の音楽。
要するに、バロック時代の音楽(バロック音楽)が聴きたくなる。
バロック音楽の特徴は、
演奏にさほど強弱がない(全体的にフラット)。
楽器の編成がシンプルなものが多い。
神に捧げることを前提にした音楽。
(この時代の音楽は、ロマン派のように、何かを表現するための芸術ではなかった。)
バロック時代に活躍した有名な作曲家はバッハの他にも、
ヘンデルや、テレマン、ヴィヴァルディ、ラモーなど大勢いるが、やっぱり私は、
セバスチャン・バッハを好んで聴く。
現在の作曲学の根底となった和声法や対位法が素晴らしく、
音楽のバランスがとても良い。
特に好きなものは小編成の曲。
その中でもとりわけよく聴く曲は、
『フルートソナタ』と『ゴールドベルク変奏曲』。
『ゴールドベルク変奏曲』は本来ピアノのために書かれたものではなく、
チェンバロのための曲。
このチェンバロがバロック音楽のキーワード。
チェンバロ 英語ではハープシコードと言う。
映画『アマデウス』で幼少時代のモーツァルトが王宮の中で弾いてたもの。
チェンバロの音色はとても涼しげ。
ピアノのように、強弱もほとんど表現できないフラットな音色を出すのが特徴。
教会の中が厳かに演奏されるチェンバロの音色を想像するだけで、
背筋が伸び、気温が2,3℃下がったように思うのは私だけだろうか!?
〜オススメディスク 〜
日本を代表するフルート奏者、工藤重典の「バッハフルートソナタ集(Amazon)」
伴奏はピアノではなく、チェンバロです。
グレン・グールドの「ゴールドベルク変奏曲(Amazon)」。
グールドのバッハは素晴らしい。
両手の旋律が同時に聴こえる。って「そりゃ当然だろ!?」とお思いでしょうが、・・なんと言うか、
2声に聴こえる。全ての音が聴こえる。
書くと簡単なことに想えるが、演奏技術(+センス)には難解なことです。
暑さに辟易している時に、是非聴いてみて下さい 😀
余談:電子音楽、暑苦しい〜〜、と冒頭で書きましたが、最近、車中でブリトニー・スピアーズのアルバムを聴きました。だから「聴きたくない音楽」というわけではないんだな、これが。ブリトニーの曲、えぇなぁ。すごい優秀な作曲家(やアレンジャー)がついてるんやろうなぁ。ジャンルは違うけど、アメリカのポップスって参考になるんですよ。ちなみに聴いたのはこのアルバム。