子供の頃この曲を聴いて、まだ見ぬヨーロッパへの旅を夢見たものだ。
ヨハン・シュトラウス2世のワルツ《ウィーンの森の物語》 Op.325。
そう、ウィンナ・ワルツ。
私が想像する異国のファーストインプレッションはこの曲。
私はクラシック愛好家の両親の元で育ったわけではないし、英才教育を受けたわけでもない。
だからいつ、どこで、このシュトラウス2世のこのウィンナ・ワルツを聴いたのか定かではない。
しかし印象と衝撃は今も尚、心に残る。
人間は本来3拍子というリズムを持っていないという。
日本人は拍車をかけ苦手なようだ(理由は下記記載)。
それには理由がある。
人は二足歩行。
「1,2,1,2」というリズムを刻んで歩くのが常。
なので、人間の中の潜むリズムは2拍子系なのだ。それが「自然な」摂理らしい。
気づいている人は少ないかもしれないが、
日本のポップスなど所謂、「歌謡曲」は、
ほとんどが4拍子の曲(これは2拍子×2なので2拍子系の曲に分類される)。
その訳は上記の通り、自然なこと。書きやすい、聴きやすい、歌いやすい。
だからたまにラジオや外出先の有線で、
ごくごく稀に4分の3拍子の楽曲を作っている歌手を聴いて、
「お、なかなかやるな。」と思う。
(まぁ作曲家の間では日常茶飯事、ごく普通なことなんですが)。
話は戻って、
「ワルツ」とは、4分の3拍子(1.2.3.1.2.3~)の軽快で優美な舞踊曲のこと。
発生したのは18世紀オーストリアのバイエルン地方。
それがヨーロッパ全土に広がったのは、19世紀。
今日でもヨーロッパの社交界やバレー音楽で踊り、演奏される音楽となる。
ヨーロッパの人には3拍子はごく自然なリズム感なんですよね。
大作曲家の曲を聴いてもわかるように。
日本人が何故3拍子の踊りが他の民族より苦手なのかというと、
日本民謡や盆踊り、三三七拍子でさえ、
ほぼ全てが4拍子だから、日常的に(民族的に)3拍子が身についていないためなのです。
それは日本人が農耕民族だからだ。とか、(おいっちに、さんし。=4拍子)
西洋人は馬に乗ってたからだ。とか、(パッカパッカパッカ=3拍子)
諸説ありますが、詳細は私も不明。
そもそもヨハン。シュトラウス2世の2世って??1世がいるの?
いるんです、1世が。
ヨハン。シュトラウス1世も2世と同様、作曲家であり、19世紀にオーストリアで活躍。
2世は彼の長男。音楽家一家であったらしい(ちなみにそれほど有名ではないが3世もいる)。
毎年、元日にウィーンで行われる「ニューイヤーコンサート」は、
シュトラウスファミリーの作品(ワルツを中心に)メインのプログラムで開催されています。
続く・・